アスカルの童話

アスカルが主人公の童話です
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私の病気(下痢する病気)の原因は
不明です。
しかし食事制限していると
無症状にすごせます。
しかし生活の質を向上するために
そのためふたつの面から
解決をしようと考えています。
ひとつは原因物質の探求
もうひとつは代替食品の開発です。
ご協力くださる方は、メールください。

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新しいメールが出てきません。
上記のメールアドレスを
あて先に打ち込んでください。
メールください。

ロフトで笑ってすごそう
「笑う」とがん細胞を
やっつけるとのことで
「笑っています」

皆様もご一緒に


アスカルも笑っています
ロフト君もよろしく

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2007年07月09日(Mon)▲ページの先頭へ
アスカルの童話 桃太郎とアスカル エピソード5 キジの参加

アスカルの童話 桃太郎とアスカル エピソード5 キジの参加

おばあさんは、
桃太郎の仲間が
犬と猿だけでは、
まだ不十分だと考えていました。
戦いには、力だけでも知力だけでも
だめで、勇気が必要だとおばあさんは、
考えていました。
おばあさんは、それは何かと考えあぐねていました。
もう桃太郎が14歳になったとき、
何気なく空を見ていると
キジの群れが飛んでいくのが見えました。
そういうと村人の中の
猟師がキジの群れの中に
賢いものがいて
罠にはまらないばかりか
罠にはまった仲間でも
うまく逃がすキジがいると言うことを聞いていました。

3番目の仲間は、
キジがいいと思い立ちました。
それで早速 黍団子を作って
キジに会いに行くことにしました。
しかしキジの群れは、
あっちに行ったりこっちに来たりで
その日は会えませんでした。
翌日も足を棒にして捜し歩きましたが
会えませんでした。
3日目の朝も
おばあさんは、
会いに行こうとまた黍団子を作っていると
家の扉をコツコツとたたく音がしました。
おばあさんがこんな朝早くに誰だろうと思い
戸を開けると
立派なキジが立っていました。
普通のキジより
一回り大きく
目が鋭いキジでした。

キジは、
「私を探しているが
何の用事だ。
罠にでもはめて
私を捉えようとするたくらみか。
それなら私から出向いて
その罠を
潰してしまうぞ。」
と大声で言いました。
「そのようなたくらみではございません。
私があなたに会いに行ったのは、
こちらにいる桃太郎と
鬼が島に一緒に行って欲しいのです。
あなたのような
勇敢なキジが
桃太郎の仲間になってくれたら、
怖いものなどございません。
どうか鬼が島の鬼を退治し
村人を救ってやってください。
お願いします。」
とおばあさんは、言いました。
キジはそれに答えて
「何を言うか。
私がなぜ村人を助けなければならないのか。
桃太郎の手下にならなければならないのか。
ふざけたことを言うな。」
と怒りました。
おばあさんは、頭を下げながら
「そのようなことはございません。
桃太郎の仲間となって
助けて欲しいのです。
キジとは何の関係もございませんが
、 村人は大変困っています。
あなたが、
村人を救ってくれたら、
きっと村人は、
喜んでキジに感謝し
キジに危害を加えないようになるでしょう。
それに加えて、
あなたの名声は、
キジの世界はもとより
人間世界にも広く知れ渡るでしょう。
今はキジの世界では、
あなたは有名でしょうが
人間の世界では、
ただのいたずらなキジとしか思っていません。
ぜひ桃太郎と一緒に
鬼退治に行ってください。
あなたにとってすばらしい出来事になるでしょう。」
と言いました。
キジは少し考え
それからおばあさんの後ろに座っている
桃太郎を見て
「桃太郎のうわさは、
聞いたことがある。
桃太郎が、実際どのような力の持ち主なのか
この目で確かめてやる。
それでは、私も鬼が島に一緒に行こう。」
と言いました。
おばあさんと桃太郎は喜んで
「桃太郎が
15歳になる来年に行くことになっています。
どうかそのときにはお願いします。
そのときまで我が家にまた来てください。
おもてなしをしますので。」
と言いました。
キジは、その日は、たらふく食べて
帰っていきました。
それから何度か来ては、
おばあさんの黍団子をはじめいろいろなものを
食べていきました。

そうして1年が過ぎようとしたある日やってきたキジに
「10日後に桃太郎は、出立します。
かねてよりのお願い通りよろしく桃太郎を
助けてください。
一緒に名を上げてください。
お願いします。」と言いました。

キジは
やっとその日が来てうれしくてなりませんでした。
「今こそキジの力を
見せてやる。」
とキジの仲間を前に
大声で言って
群れを後にして
鬼が島に飛び立ちました。

キジは、桃太郎の仲間の中では、
空が飛べるので
今で言う情報活動を主にしました。
元々キジという鳥は、
空を飛ぶのが
うまくありません。
しかし持ち前の負けん気魂と
素質のから来るのでしょうか
キジは風の流れをつかみ
人間が一日かかるところでも
小一時間で行くぐらいの早さで
行けるように
鍛えていました。

またジョンや猿が
初めて故郷に帰ったのは、
7年後ですが
キジは、
3日後には、
群れに帰ってきていました。
その後もアスカルのところに行くと
称して何度も帰ってきていたのです。

アスカルともよく馬が合っていました。
キジは、アスカルと同じような
ゆったりとした性格でもないけど
桃太郎やジョンや猿のような
性格でもない
そんなことが、
アスカルとキジの接点だったのでしょう。

キジによってもたらされる情報によって
桃太郎一行は、
数々の戦功を上げますが、
ただ一度のキジの失敗は、
黒駒の勝三との戦いの場面でした。
今までの経験と
過剰な自信から
「黒駒の勝三が屋敷にいる」と言う
誤った情報を提供したため
桃太郎一行は、
危機に陥ります。
しかし、ジョンの働きや
猿の機転によって難を免れます。

このことから
キジは、これ以後誤った情報を
伝えないように
何度も何度も調べるようになったのです。
ジョンや猿が故郷に帰っていた間にも
たびたび都鳥三兄弟を偵察に行っていたのです。

この熱心さが
最後の戦い勝利する一因となるのです。

そしてこの60日間帰った
この間に
キジはかねてより約束していた
雌のキジとめでたく結婚するのです。
桃太郎の臣下で
結婚するのは、
アスカルとキジだけです。

60日が過ぎたので
都鳥の三兄弟の館を偵察したのち
鍛冶屋の辻に帰参しました。




2007年06月30日(Sat)▲ページの先頭へ
アスカルの童話 桃太郎とアスカル エピソード4 猿の別れ

この物語は
アスカルの童話 桃太郎とアスカル エピソード3 ジョン 故郷...
の続きです。


アスカルの童話 桃太郎とアスカル エピソード4 猿の別れ

桃太郎が13歳になったとき
おばあさんは、桃太郎と鬼が島に
行ってくれるものをもう少し探していました。
一番目に頼んだジョンは力が強いので
二番目は知恵のあるものを探していました。
近くの里山に住む猿の群れの中に
幼いながらも大人の猿に負けないほどの知恵を持ち
群れの苦境を何度も救ったと言う猿のうわさを聞きました。
おばあさんは、早速その群れのところに黍団子を
持って訪ねました。

群れに着くと群れの前に座りました。
群れの長はおばあさんに向かって
「人間が猿に何用じゃ
我ら猿はお前に何も用はないぞ
帰れ 帰れ」と牙を向き言いました。
おばあさんは穏やかに
「私はこの近くに住む桃太郎のおばあさんです。
桃太郎は長じて鬼が島に行き
手柄を立てて末は大臣に出世する器の持ち主です。
その桃太郎と一緒に手柄を立てる知恵者を探しています。
聞くところによればこの群れの中に
大人顔負けの利発な小猿がいるそうな。
ぜひ我が桃太郎と一緒に鬼が島に行ってくださらぬか。」と言いました。 群れの長は人間の世界まで
その息子の名が広まっていることに
喜びを感じながらも
「我が息子は、猿である。
何ゆえ人間と一緒に行動を共にする必要があろうか。
ばかげたことを言うと容赦はせぬぞ」
と答えました。
おばあさんは、
「確かに猿は猿であります。
しかし人間と猿を比べると
人間方が知恵が上と
人間世界では考えています。
猿知恵とは、つまらぬ考えと思っているものもおります。
ここでその猿が人間世界で手柄を立てれば
人間世界において猿知恵と言ってさげすむものは
ございません。
優秀な小猿を
猿の世界で一生を終わらすのは
猿世界の大きな損です。
今こそ猿の知恵の立派さを人間にお示しください。
桃太郎と一緒に名を上げて
出世してください。
必ずや猿の名前は人間世界に広まるでしょう。」
と答えました。
群れの長は、
小猿と母猿をじっと見た後
少し目を閉じた後
小猿を呼び、
「桃太郎のうわさは、聞いている。
また実際に見たこともある。
人間の中ではなかなか立派な若者だ。
お前、人間世界の中で
猿の知恵を試してみるか。
それとも我が群れを率いる長になるか。
いずれにするか」
と尋ねました。
小猿は、突然のことで驚いていましたが
狭いこの群れよりも
大きな世界に関心がありました。
それで「それでは、私は人間世界で
この知恵を試したいと思います。」
近くに居た母猿はそれを聞いて
大変驚いた様子で、
狼狽していました。
群れの長は
「よく言ってくれた。
人間世界で名を上げるまで、
決してこの群れに帰ってきてはならぬ。
猿の名を挙げよ。」
と涙ながらに言いました。
それからおばあさんに
「今から2年お待ちください。
きっとこの小猿は
立派に長じて
桃太郎のために働きましょう。
そして、桃太郎と伴に立派に出世するでしょう。」
と言いました。
おばあさんは大変喜んで
群れのみんなにお礼を言って帰りました。
その後も数ヶ月に一度の割合で
おばあさんは群れを訪れました。

あれから二年経ったある日のこと
同じように黍団子を持ってやってきました。
群れの長と母猿そして成人した若猿を前に
「立派な若猿になって何とたくましいことでしょう。
桃太郎は、これより3日後鬼が島に出立します。
鬼が島に行く途中でお待ちください。
長きにわたりありがとうございます。
猿様の武運をお祈り申し上げます。」
と言って帰っていきました。

2日はすぐ経ち3日目の朝が来ました。
若猿は、
「お父様 お母様、群れの皆様
永きにわたり
育ててくださって
ありがとうございました。
私は猿の名声を人間世界に見せるため
今日旅立ちます。
この上は、名を挙げない限り
帰ってくることはございません。
武運つたなく旅先で
死ぬようなことがありましても
決して悲しんでいただかなくてかまいません。
親の孝養を尽くせず旅に出るのは
気が引けますが
お父様の命ですので
お許しください。
いつまでもお元気でお暮らしください。」
と別れの挨拶をしました。
群れの長は
「その心構え、人間の比ではあるまい。
よく言ってくれた。
武運をこの地より祈っています。」
と答えました。
母猿は、そばに居てただ泣くだけです。
若猿は、「しからば参ります」
と言って後を振り向かずに旅だって行きました
群れのみんなは、いつまでも手を振っていました。
この別れが、猿にとっては父母との
最後の別れになるのです。

その翌々日猿の群れを再び訪れたおばあさんは
鬼が島の顛末を話して帰っていきました。
その後も大庄屋の配下の知らせを受けて
猿の手柄を度々報告したそうです。
母猿はその知らせを聞いて
もう帰ってきてもよろしかろうに
といつも思っていました。
しかし、群れの長は猿ならもっともっと大きな手柄を上げて
猿の名声を人間世界に知らせるだろう。
ゆくゆくは、一国一城の主にもなるに違いないと考え
呼び戻すことには反対していました。

それから5年後母猿と群れの長は相次いで亡くなり
若猿の一番下の兄弟が群れの長となっていました。

旅立ってから7年が過ぎたある日
猿は鍵屋の辻から初めて帰郷したのです。
猿は父猿・母猿がすでにこの世にないことを知ると
号泣しその場に伏しました。
父のため母のために
がんばってきたのに
すでに死んでしまったとは
時すでに遅かったかと思い嘆き悲しみました。
群れの長である弟は
「猿様、ご苦労様でございます
お父様お母様は
猿様のお働きをいつも聞いて誇らしげに思っておりました。
いや日本全国の猿どもは
猿様の高名を知っております。
猿様は、猿の社会での英雄で
きっとお父様お母様は、
親孝行の息子と思いたと思います。
どうぞお帰りくださったのですから
ごゆっくりしてください。」と言いました。

近隣猿はもとより猿の足で10日以上かかる遠方からも
大勢の猿が猿様会いに来ました。
60日間猿の群れは、大騒ぎでした。
60日後 何万匹の猿に見送られて
猿様は、鍛冶屋の辻へと出仕したのです。


2006年11月28日(Tue)▲ページの先頭へ
アスカルの童話 白血球アスカル

アスカルの童話 白血球アスカル

おじいさんの体の中の
大腿骨の中でアスカルは、生まれました。
とても暴れん坊な可愛い白血球です。
少し時間が経ってから
アスカルは、白血球の学校に行きました。
どのような理由かわかりませんが、
校長先生は、アスカルを
NK細胞学科にいれました。
勉強は、おじいさんの細胞と
その他の細胞を見分けるものが主でした。
同じクラスにジョンが居ました。
ジョンは、とても聡明な白血球で
クラス一番の成績でした
NK細胞は、人間で言えば
007のボンドのようなものです。
殺人許可証を持ったボンドが
秘密兵器で次々に悪者をやっつけていく
のと同じように
誰からの指示を受けずに、
おじいさんの正常な細胞と異なる細胞や
細菌をやっつけるのです。
ジョンは、優秀でトップで卒業していきました。
アスカルは、卒業試験をぎりぎりのまぐれで通って
卒業できました。

アスカルは、血液の中やリンパ液の中を
流れながらおじいさんの体の中を
見て行きました。
アスカルは、毎日が楽しかったです。
あるとき、アスカルがリンパ管を流れているとき
リンパ節までやってきました。
ゆっくりとしたリンパの流れに乗りながら
リンパ節の奥を見て行きました。
そうするとリンパ節の奥の奥に
なにやら人影いやリンパ球の影が見られました。
アスカルは、「誰だろう、こんなところに」
と考えました。
ゆっくりと近づくと
ジョンがほかの細胞と争っています。
ジョンは、アスカルを見つけて
「アスカル!こいつら悪い細胞なんだ!
きっと癌に違いない。
隣のリンパ節に行って
援軍を呼んできてくれ」と叫びました。
アスカルは、慌てて隣のリンパ節に飛んでいきました。
そこには、老練なNK細胞が多数駐屯していました。
報告を受けたNK細胞の1個中隊が
ジョンが戦っているリンパ節に急行しました。
アスカルは、後ろからついて行きました。
アスカルが問題のリンパ節に着いたときは、
その戦いは、一進一退でジョンをはじめたくさんの
NK細胞が傷ついていました。
しかしそのとき何かNK細胞すべてに
力が甦るようなものが
血液を流れてきたのです。
一瞬にしてNK細胞が優勢になり
たちまち悪いがん細胞は、すべて駆逐されてしまいました。
しかし、ジョンをはじめ多くの
NK細胞も死んでいました。

アスカルは、とても悲しかったけど
ジョンのためにも
おじいさんのためにも
立派に任務を果たそうと思いました。
血液中を流れながら
目の網膜までやってきたとき
外に何やら「落語」が見えました。

この話は、フィクションです。


2006年10月17日(Tue)▲ページの先頭へ
アスカルの童話 桃太郎とアスカル エピソード3 ジョン 故郷への帰参

アスカルの童話 桃太郎とアスカル エピソード3 ジョン 故郷への帰参

検非違使の別当に任じられ京を旅だった
桃太郎の一行は
桃太郎とジョン・猿・キジ・
騎馬侍100人・従者200人・人足300人から
なりその威勢は日本中に知れ渡っていました。
桃太郎の名前を聞くだけで
たいていの悪人はひれ伏すので
殆ど争いもなく鍛冶屋の辻まで一行は進んできました。
ここより3日の行程のところにある
みやこ鳥の三兄弟を攻めるためです。
軍議が開かれ桃太郎は
「みやこ鳥の三兄弟は
日本中で一番手ごわい悪党の集団である。
これを屈服させない限り
日本に平和が来ない。
皆の意見を聞こう。」と言いました。
まずキジが
「何度も、彼の地を調べましたところによれば、
みやこ鳥配下の兵は500騎ですが
各地より悪人を集め
今は1000騎ばかりに増えています。
居城は、20尺ばかりの塀で囲われ
塀の上には望楼があり
昼夜分かたず兵が見回りしております。
また昼間は城下まで見回っています。」
と報告した。
それに続き猿が
「今攻め立てるのは得策ではないと考えます。
烏合の衆徒といえども
今は戦意が高いと察せられます。
今から2ヶ月も経ちますと
田植えの時期になり
応援の者の中や配下の中にも
帰るものが出るでしょう。
また悪党の集団 戦意も下がると思います。
2ヶ月ここに滞在し相手に油断を与えるのが
定法かと存じます。」と言上しました。
ジョンは
「誠にもっともな兵法
この鍵屋の辻は両側を山に囲まれ
通じる道は細く二本だけ
天然の城でございます。
この地に逗留しても敵の急襲はありますまい。
ここで様子をうかがいましょう。」
と続きました。
残る者たちも同じ意見であったので
桃太郎は2ヶ月ここで待つことになりました。
従者人足によって仮の住まいが作られました。

夜半になって桃太郎は
ジョン猿キジを呼んで
「この地から皆の故郷まで
わずかの距離にある。
2ヶ月の猶予があるので
その間帰参しなさい。
ジョン今より大庄屋の元に帰り
飼い主に忠を尽くすように。
サルは群れに帰り母猿に会うように
キジは自由に飛んで帰えるように
永い間私に付いて一度も帰らず
奉公させてすまないことをした」
と言いました。
キジはそれを有難く聞いて
その場から離れました。
一方ジョンは
「奉公は飼い主の命で行っていることです。
犬にも拘らず検非違使の佐の地位につけたのも
ひとえに桃太郎様の人徳のおかげ
決して我が飼い主はふそくに思ってはおりますまい。
帰参するなど とんでもないことでございます。
桃太郎様こそおばあ様のところにお帰りください。」
と答えました。
「ジョン 検非違使の佐になったからこそ
帰参を許すのです。
おばあ様が大庄屋との約束を果たせたことを
示すために帰ってもらうのであるから
帰参は、私の命である。
私はおばあ様に『大臣になるまで帰るな』
と言われているので帰るわけにはいけない。」
と桃太郎はジョンの手をとり言いました。
ジョンと猿は桃太郎の命というので故郷に帰ることになりました。

ジョンはその日のうちに旅立ちました。
ジョンは、走りました。
その日は十六夜でとても明るかったので、
月が南の空に昇るまでに
ジョンは大庄屋の屋敷の見える峠まで
たどり着きました。
峠で月明かりの照らされた屋敷を見たジョンは
涙を流しながら遠吠えをしました。

一方大庄屋は、その手下を常にジョンの近くにおいて
逐一ジョンの手柄についての知らせを受けていました。
その日も近くの鍛冶屋の辻に泊まっていることを知っていました。
寝ていた大庄屋は遠吠えを聞きました。
すぐにそれがジョンの声と気づき
家人に命じてすべての明かりをつけさせました。
それから門前に伏してジョンを待ちました。

ジョンは明かりがついた屋敷に走って近づき
門前の大庄屋の前で止まり座りました。
ジョンは「桃太郎様の命により
帰参いたしました。
大庄屋様には永い間の不忠お許しください。」
と伏して言いました。
それに対して大庄屋は
「お手をお挙げください。
あなた様は検非違使の佐の位にあるお方
私は無位無官のただの庄屋でございます。
どうかお立ち下さい。
永い間のお勤め誠にご苦労様でございます。
中に入ってください」
と言って大庄屋は、
ジョンを家の中へと
連れて行き
「どうかお家に上がって座敷にお座りください」
と続けて言いました。
それに対してジョンは
「そのようなことはできません。
検非違使の佐になったといえども
私の飼い主は大庄屋様
大庄屋様の命で桃太郎様に使えているだけでございます。
飼い主より偉くなることはできません。
私はこの土間の端で
夜露だけしのげれば十分でございます。
どうかここにいさせ下さい。」とこたえました。
大庄屋は、その言葉を聞いて涙しながら
「それでは、その土間を座敷にいたしましょう。」
と言って家人に命じて
座敷の畳を広い土間に敷かせ
その上にジョンを座らせ
大庄屋は隣に座りました。
それから何日も
祝賀の宴を開きました。

数日経って知らせを聞いた
桃太郎のおばあ様も
大庄屋の家にやってきました。
おばあ様は、ジョンに
「永い間桃太郎についてくださってありがとうございます。
桃太郎が手柄を上げられるのは、
これひとえにジョンのおかげです。
大庄屋様にも会いたいだろうに
辛抱していただいて誠にすまなく思います。」
といいました。
これに対してジョンは、
「いえ とんでもございません。
桃太郎様の器量がそのようにさせるのです。
私は、ただただ お供をしているだけです。」
と答えました。
また大庄屋は
「おばあ様私の飼い犬をこれほど立派にしていただいてありがとうございます。
おばあ様が最初に来られたとき
桃太郎様のうわさは聞いていましたが
これほどにまでジョンを
立派にしていただけるとは思ってもいませんでした。
今だから打ち明けるが
私は少し疑っていて
配下を見張りにつけていたのです。
将来が見えないときは、
ジョンに帰るように命じようと思っていたのです。
しかし、知らせは手柄ばかり
今は、そのようなことをした私を恥じるばかりです。」
と おばあ様に言いました。
その日は寡黙なジョンも
おばあ様に桃太郎の数々の手柄話を
話したそうです。

そんな楽しい日々も60日が過ぎて
出仕の日が来ました。
その日の朝
土間の畳の上で
大庄屋とジョンは向かい合って座りました。
大庄屋は、7年前と同じく水杯を黙ってジョンにすすめました。
ジョンは黙って飲み干し一呼吸おいてから
「これより出仕いたしますが
これは大庄屋様の命じるところです。
もし大庄屋様に新たな命がありますならば
飼い犬の私はそれに従うのが大義でございます。
大庄屋様新たな命はございませんでしょうか。」
と涙を浮かべながら言いました。
大庄屋も涙を流しながら
「私は、ジョンに新たに命ずるところなどあろうはずがありません。
桃太郎に従い手柄を上げることを命じます。」
と答えました。
ジョンは、それを聞いて
長く伏した後すっくと立ち上がり、
「大庄屋様 
今が今生の別れになるかもしれませんが、
お元気でお暮らしください。
しからばごめん。」と言って
峠の方に向かって後ろを振り返らず
駆けていきました。
峠に着くと遠吠えを一声出して
消えました。

大庄屋は日が暮れて真っ暗になっても
なお峠を見ていました。

2006年10月16日(Mon)▲ページの先頭へ
アスカルの童話 桃太郎とアスカル エピソード2. 荒神山の戦い

アスカルの童話 桃太郎とアスカル エピソード2. 荒神山の戦い

桃太郎の優秀な一番の家来 ジョンについて

おばあさんは、桃太郎が12歳になった時
桃太郎にと一緒に悪者退治をしてもらえるものを探していました。
屈強でいて、よく言うことの聞く者を広く探していたのです。
そのとき、隣村の大庄屋の家に子犬が生まれたとうわさに聞きました。
母犬は、立てば人間の背丈ほどある大きな犬で有名でした。
それでおばあさんは、さっそく黍団子を作って
隣村へ行きました。
一度目は、門前で追い返されました。
翌日行くと、玄関で追い返されてしまいました。
しかしおばあさんは、その翌日も
黍団子を持っていきました。
その日やっと大庄屋に会えました。
おばあさんは、
桃太郎が鬼退治に行くことそのときには、
是非大庄屋に生まれた犬を供として
連れて行きたいことを頼みました。
桃太郎の文武両道の長けたうわさは、
すでにこの隣村の大庄屋の耳にも入っていましたから
それは、いい考えかもしれないと考えました。
大庄屋は、よく考えた後
「桃太郎と一緒に鬼退治にやらせましょう。
強くなるまで3年待ってください。
3年経てば、絶対に負けない強い犬にしましょう。」
と言いました。
大庄屋は、人を雇って
犬を強くするようにしました。
また餌も良い物を与えたので母犬以上に大きくなりました。
3年経つと、立ち上がれば人間の背丈をはるかに越え
熊のようでした。
いつでも出発できると手紙でおばあさんに、
大庄屋は、伝えました。
おばあさんは、数日たってからやってきて
犬に出会って大庄屋にお礼を言って帰っていきました。

雨が降り続いた翌日大庄屋の家に
遅れた手紙が着ました。
手紙には、今日鬼が島に向かって
出発したと書かれていました。
雨のため手紙が遅れてしまったのです。
手紙を受け取ったときは、すでに夕方でした。
大庄屋は、犬 ジョンと言いますが、
ジョンをすぐに呼びつけ
急ぎ鬼が島に向かうように言いました。
ジョンは、大庄屋に別れを言い水杯を交わしたのち
すぐに風のようにかけて
鬼が島へ行きました。
ジョンの足ですと夜半までには、
鬼が島についているのですが
道が途中雨のためになくなっていて
戻ってからまた行ったので
鬼が島に着いたのは、
翌日の朝になってしまったのです。
「すでに遅かったか。
桃太郎様は、鬼に勝っただろうか」
とジョンは、思いました
鬼が島に着くと
向こうから立派な侍と
サルとキジが歩いてくるのが見えました。
ジョンは、道端に座して待ちました。
それから桃太郎が近づいてくると
伏して待ちました。
前に来たときジョンは、
「桃太郎様
私は、隣村の大庄屋の飼い犬ジョンと言います。
飼い主の命により参りました。
しかし
参集の時に遅れて申し訳ございません。
この上は、ここで私を成敗してください。
生きて大庄屋の家に帰ることは、
もはやできません。
お願いいたします。」
と言いました。
桃太郎は、少し驚いて
「何を言うか。
ジョン
お前の代わりをしてくれた犬がいます。
これも神の助けでしょう。
これからは、よろしく頼みますよ。
一緒に悪者退治の旅に出ましょう。」
と言いました。
この話を聞いたサルは、
「やはりあのアスカルは、
違っていました。
今すぐ帰りましょう」
と言いました。
桃太郎は、よく考えた後
「アスカルに任してみましょう。」と言いました。

この後桃太郎 ジョン 猿 キジは、
数々の戦功を上げました。
その中で桃太郎とジョン 猿 キジ
のみで戦った最大の戦いは、『荒神山の戦い』です
荒神山には、黒駒の勝三と呼ばれる悪党が
100人の手下とともに住んでいました。
桃太郎は、まずキジに見にいかせました。
キジは、山の中腹にある屋敷に集まって寝ていると
報告を受けました。
それで夜陰に乗じて一気に攻める作戦を立てました。
夕方より谷筋を進んでいました。
一方黒駒の勝三は、手下から
もうすぐ桃太郎が攻めていることを知っていました。
それで、屋敷には、明かりだけをつけておき、
谷筋の両側に陣取り
桃太郎が来たら両側より一気に攻める作戦でした。
桃太郎が谷筋を進んでいると
ジョンや猿キジは、その静けさに疑いを持ちました。
ジョンは、桃太郎に取り囲まれていると進言しました。
サルは、このままでは、劣勢だから、
山を駆け上り囲みの薄いところを
攻め立てるのが常道と進言しました。
それで獣道を駆け上り
囲みの弱い所を攻め立てました。
桃太郎とジョン猿キジは、
山腹を右に行ったり左に行ったりしながら
戦いました。
敵陣は、不意の敵襲に驚いて何も組織的に戦わず、
各個撃破されていました。
日が明るくなった頃には、
勝三方は、10人しか残っていませんでした。

桃太郎は、夜が明けて勝三が
隣の尾根に見えたので、
刀を大きく振り上げて
「おーい 勝三
我は、日の本に住人 桃太郎なり。
いざ尋常に勝負 勝負」と名乗りを上げました。
桃太郎の隣にジョンも立ち上がり、その力を誇示しました。
勝三方の手下4人は、
ジョンの大きさに驚いて
逃げてしまいました。
その後 勝三らは、桃太郎と最後の戦いをすることになりました。
勝三らは、抜刀し襲い掛かりました。
ジョンは、手下5人と戦いました。
勝三は、剣の使い手で大変悪名が轟いていました。
勝三は刀を振り上げ
桃太郎に切りかかりました。
桃太郎は、右に体をかわしました。
その直後勝三は、突いてきたので
桃太郎は、刀でそれを払い
その払った刀を勝三の眼前に当てました。
「勝三
おとなしく縛につくか
それとも刀の露と消えるか」
と桃太郎が言うと
勝三は、へたり込みました。

こうして荒神山の勝三は、
京に連れて行かれました。

朝廷は、このことを大変喜んで
従五位に桃太郎を任じ
検非違使の別当(長官)の地位を与えました。
また、ジョン 猿 キジにも検非違使の佐の地位を与え
従者100人を与えました。


2006年09月12日(Tue)▲ページの先頭へ
アスカルの童話 桃太郎とアスカル エピソード1 アスカルの奇跡



アスカルの母犬は、飼い主もなく長く野良犬でした。
アスカルを連れて山野を走り小動物をとって餌としていました。
母犬は、アスカルに
「犬たるものよき飼い主に仕えてこそ
その力が発揮できるもの
きっとよき飼い主に仕えるのですよ。」
と常々言っていました。
アスカルが一才になったある日のこと、
狼に周りを囲まれてしまったのです。
母犬は、アスカルを逃がすのが精一杯で、
あえなく死んでしまいました。
アスカルは、天涯孤独になり
母の言葉の飼い主を探す旅に出たのです。

まず町に行きました。
人々は、多くいました。
餌もくれる人もいました。
可愛いと頭を撫でる人もいましたが、
飼ってくれそうな人は、いませんでした。
それで村にでも行こうと考え道を歩いていたのですが、
あまり食べていなかったので、
道端で寝込んでしまいました。
どれほど寝たのでしょうか。
何かよい臭いがするので
目を開けると
立派な侍がいたのです。
アスカルは、その近寄りがたいのに
親しみのある侍に
思わずお座りをしてしまいました。
体がそんな風に動いてしまったのです。
侍は、アスカルを見ながら
「私は、桃太郎です。
ついてくるか。」
と聞きました。
アスカルは、間髪をいれず
「はい 桃太郎様
私は、アスカルです。」
と答えました。
アスカルは、
この人こそ我が飼い主、
この方に会えたのは,
「神の助け
 母のお導き
 に違いない
 ありがたいことだ。」
と考え空腹でよたよたしながら
ついていきました。
あるところまで行くと、
急に止まって
あたりを皆は、
見回し始めたのです。
なにぶん腹が減っていたアスカルは、
その場に横になりました。
その後皆は、
なにやら話し合った後、
桃太郎様の
「アスカルもそう言うならそのようにしよう。」
と聞こえた後、
少し後ろ方へ後退することになりました。
アスカルは、何も言っていないのに、
どういうことだろうと不思議に思いました。
少し離れた倉庫のようなところに隠れました。
アスカルは、辺りを見回し
縄が巻いておいてある場所が、
気持ちよさそうなので、
横になりました。
うつらうつらとしていると
皆が、話し合っている物音で目が覚めました。
桃太郎様が
「アスカルもそれがいいと思うのか。
よしその縄を持って付いて来い。」
突然言われ、
アスカルは、重い縄を持って
よたよたとついていきました。
皆も音を出さないように
ゆっくりと進んでくれたので、
何とか付いていけたのです。
建物の中に入ると
桃太郎や猿やキジは、
大忙しく走り回り
男たちをぐるぐる巻きにしていきました。
アスカルは、右に左に
走り回り縄を皆に渡しました。
10人の男たちを、すべて縛り上げたので
アスカルは、疲れて一番休めそうな
所に横になってひと休みしました。
その後
桃太郎様がなにやら言い
男が大声で怒鳴ったり
キジが激しく言ってあと
桃太郎の言葉が聞こえました。
男たちが今度は、
懇願するような声が聞こえた後
桃太郎様は、
「では、鬼たちよ。
村人に盗んだものを返し、
田畑を耕して自分で生活せよ。
その後のことは、
あれにいる我が家臣アスカルに
、 聞くように。
わかったか。」
と大きな声が聞こえました。
アスカルは、びっくりして
辺りを見ました。
皆も 男たちも私の方を見ました。
アスカルは、
「なんということか
突然言われても、
どうすればいいのか。
桃太郎様
突然会った飼い主に
すぐにわかれるんですか。」
と心の中で思いましたが、
とてもそんなことを
言える雰囲気ではありませんでした。
アスカルは、なんとなくわかったような顔をして
頭を下げました。
鬼たちも解き放され
頭を下げました。
桃太郎と猿とキジは、
少し明けはじめた道を歩んで去っていきました。
男たちは、それを見送ると
食事を作り
アスカルにまずあげた後
自分たちも食べました。
その後さっそく男たちは、
村人に盗んだものを返しはじめ
その後田畑を耕しました。
畑仕事も、
10日間を過ぎると
昼まで終わってしまいました。
それで、男たちは、アスカルに
「アスカル様
何もすることがありません。
何をすればいいでしょうか。
お教えください。」
と初めてアスカルにお伺いを立てたのです。
アスカルは、このときが来ると考えて
ずーと寝ながら考えあぐねていました。
そこでアスカルは、
「男たちよ。
すべきことがなしえたなら
今日は、小春日和のよい天気
縁側で日向ぼっこでもしながら
雑談したりうたた寝でもしましょう。」
と言ってアスカルは、
縁側に行って横になりました。
それは、それは、気持ちがよいほど
暖かい昼下がり
鬼たちは、横になって
休みました、
次の日も男たちは、
同じ事を聞いてきました。
「男たちよ
今日は、昨日と一転して
木枯らしが吹く寒い昼下がり
このような日は、
囲炉裏の周りで横になり
体を暖めましょう」
と言いました。
3日目からは、男たちは、
何もアスカルに聞くことなしに
一番気持ちのよい場所で
横になることを常としました。

そんなゆったりした生活を送っていると
だんだん男たちの
人相は、優しくなってきました。
もう春の頃になると
鬼と呼ばれていたことがわからなくなるくらい
一人を除いて
とてもよい人間の集まりになってきました。
しかしひとりだけ
ほんの少しだけ
鬼の心が残っている男がいて
アスカルを苦々しく思っていたのです。
何かにつけて反抗的でしたが、
仲間の男たちに制止され
抑えられていたのですが
その男は、
「このままでは、鬼が島の鬼は、
絶えてしまう。
おれ独りでも
アスカルを倒し
みんなにもとに戻ってもらって
また来る桃太郎を打ち滅ぼしてくれる」
とひそかに考えたのです。
実行の日を今日と決め
アスカルが横になっているところを
成敗してやる。」と心の中で決めました。
午後になって
今日は、春のうららかな昼下がりなので
男たちは、縁側で寝転ぼうとしたとき
アスカルは、
「今日は、
村に行きましょう。
こんないい日に
家にいるのは、
もったいない。
村に行ってみましょう。」
と言いました。
悪いことを考えていた男は、
「はかりごとが漏れたのだろうか」
と頭の中が真っ白になりましたが、
アスカルを先頭に村へ向かい後をついていきました。
村に着くとアスカルは、
村一軒一軒を訪ね
困っていることはないかどうか尋ねました。
母独りで困っている家では、農作業を手伝い
雨漏りがする家では、修理したりしました。
ほんの少しの手伝いでしたが、
村人の喜んでもらえました。
男たちも今までにない
「感謝される行い」に少し驚いて
夕方になったので
家に帰りました。
悪い考えの男も
家に帰って ゆうげを食べた後
午後の出来事を思いだすと
何か涙が止まらなくなってしまいました。
それからその男は、アスカルを信じるようになりました。

アスカルは、悪い企てを知っていて
村に連れて行ったのではなく
村に可愛い犬がいるというので
行ったというのが本音なんですが、
図らずも こんなよい結果になったんです。
このことは、もっと男たちにとっても
よい結果になるのです。

その後二日に一度の割合で
村に行くことになります。
はじめは、疑っていた村人たちにも
すっかり信用され、
ゆうげを食べて帰る男もいるようになりました。
3ヶ月が経った暑い初夏の日
アスカルも可愛い犬を見つけて屋敷で住むようになります。
それと同時期に
男たちの中でも村の女たちと
結婚したいと言うものが出てきました。
それでアスカルは、
「それは、めでたいことです。
大いに結婚しなさい。
村で住んでください。
時々は、屋敷にも顔を出してください。
男の子ができたら、
15歳になったらこの屋敷に連れてきなさい。
一緒に住みましょう。」と言って
アスカルは大いに喜びました。

ちょうど一年が経とうとするとき
屋敷の男たちは、5人に減っていました。
それから数年が過ぎると
男たちは、すべて結婚してこの屋敷を出てしまいました。
アスカルにも子供ができて
大変仲良くすごしていました。
日々の生活は、
男たちが順番にやってきてなんら差し障りはありません。
アスカルは、星空を眺めながら
「我が主君桃太郎様は、いつお戻りになるのだろうか」
とため息をいつものようについてしまいました。
桃太郎とであった日から10年目の
収穫の秋の日に
アスカルは、眠るように息を引き取りました。
男たちや村人たち全員が集まって
質素な葬式行われ
屋敷の裏山の中腹の村が一望できるところに
埋葬されました。

亡くなった後も男たちは、
アスカルの子孫によく仕えました。
またアスカルの教えに背くことなく
ゆったりした人生を過ごすように勤めました。

それから10年後です。
屋敷には、男たちの息子が成人して
13人住んでいました。
また父親も交代で住んで
アスカル様に対する礼儀や
日々の生活の仕方を教えていました。
村は、昔とまったく変わりませんが、
村人たちは、助け合って
困ったことはありませんでした。
貧しくてもみんな幸せで
ゆったりと暮らしていました。
こんな島になったので
名前も“富島”と変えました。

そんな秋の のどかな昼下がり
あのアスカルが待ち望んだ
桃太郎が帰ってきました。
村人たちも遠くからすぐに桃太郎とわかったのか
村中の人たち全員が迎えました。
3代目のアスカルとその家族たちも迎えました。
屋敷の前にひれ伏して桃太郎を迎えました。
アスカルがまず
「桃太郎様
お帰り下さりありがとうございます。
おじいさんもとても喜んでいるでしょう。
死ぬまで桃太郎様を待っておりました。
どうか家に入って
くつろいでください。
男たちや、村人もすべて
桃太郎様のお帰りを
一日千秋の思い出お待ちしております。」
と言いました。
桃太郎は、
「立派な治世じゃ。
ほかの土地にはない
ゆったりとしたこのときのながれはなにか。
私は、感服した。
初めは、お婆様の使わされた犬でないかとが
わかったとき少し迷ったのも事実だが
一度任せてみようと思った。
一度でもアスカルの力を
信じなかったのは、私の不徳とするところだ。
申し訳ない。」
とアスカルに言った。
アスカルは、
「めっそうもございません。
私のようなものを
桃太郎様の最初の家臣にしていただけたことを
心からおじいさんは、感謝しておりました。
おじいさんばかりが、
偉いのではございません。
よく協力してくれた男たちや
村人たちの力があってのことでございます。
全員の力がそろわないと、
村は、よくなりません。
今日は、とても天気がよい秋の昼下がり、
縁側でゆっくりくつろいでください。」
と答えました。
アスカルや男たちや村人も縁側に集まり
その日一日くつろいだそうです。
2日間その屋敷に桃太郎は、泊まったのち
旅立ちました。

6ヵ月後の初夏の頃
またやって来て屋敷に住み始めました。
屋敷の青年たちと同じように仕事をして、
昼からは、村に行ってお手伝いをしたり、
ゆったりとごろ寝をしたりする生活を始めました。
桃太郎は、そんな生活を
とても楽しくて代えがたいもののように感じました。
そして死ぬまでアスカルと一緒に暮らしました。

その後日本が戦乱に明け暮れているときも
この島は、平和でした。
新しい支配者がやってきても
昔の暮らしをしていて
外見上は、貧しく見えるこの島を
支配しても何も得るところがないと
考えたのかもしれません。
とにかくゆったりとした時間が流れる島です。


このお話は、もちろんフィクションです。
実際の桃太郎や鬼が島のお話とは、まったく違います。


2006年09月03日(Sun)▲ページの先頭へ
悲劇 アスカル像

悲劇 アスカル像


昔々、南のもっと南の海に島がありました。
その島の人たちは、とても航海することが上手でした。
島の東の端にアスカルを族長とする部族が住んでいました。
その部族は、30人あまりで皆は仲良く暮らしていました。
しかしその島には、たくさんのほかの部族も住んでおり
豊かな島でしたが大変人口が多くなっていました。
そのため土地や食料をめぐって争いが絶えず、
アスカルの部族も襲われることが多くあり、
アスカルは、いつも部族の皆を見張っていなくては、なりませんでした。

そんなある日アスカルは、
みんなを集めて
「私は、この間北の島に行ったとき
古老から
『東の遠い海の向こうに島がある』
と聞いた。
われわれが知っている東の果ての島まで
海流と風に乗って30日かかるが、
それよりも遠い距離で何日かかるかわからない。
しかしあえてその東の島に
移り住もうではないか。
この島は、戦いに明け暮れている。
何度襲われたことか。
この先この戦いは、
もっと悪くなるだろう。
ここで修羅に会うか
修羅の道を通り越えて
楽園に行くか。
皆に決めてほしい。」
と言いました。
突然の話に皆は、驚いて
一人の若者が
「その島まで幾日かかるのでしょうか。
私たちは、30日以上に航海したことがない。」
と言いました。
それを聞いてアスカルは、
じっくりと考え
「何日かかるかわからない。
100日あるいは、150日以上かかるかもしれない。
しかし海流と風に乗って300日航海すれば、
元の場所に帰ってくると言われているから
それ以上には、かからないだろ。
苦しい航海になることは、
わかっているが、
ここに留まっても
同じことだ。」と返事しました。
部族のみんなは、
小声で話し合っていましたが、
一番の長老が立って
「私は、何度もアスカル様に
命を助けてもらっている。
私の命は、アスカル様のものだ。
アスカル様が東に行くと言うなら
付いていこう。」と力強く言いました。
これを聞いたみんなも
立ち上がって賛成しました。

それから準備が始まりました。
アスカルは、まず隣の部族のところに行って
今アスカルが持っている土地と交換に
新しい船を2隻もらいました。
それからもう2隻新しい船を作り
今もっている4隻の船とともに
8隻で出かけることになりました。
4隻には、食料やその他の必需品を載せました。
東の風と潮の流れが一番東に流れる時期の少し前に
部族は、8隻の船と魚を取る仕掛けを
海に浮かべて出航しました。
皆は、もう二度と見ることのないふるさとを
消えるまで見ていました。

出港してから、50日間は、平穏で船足あり
相当な距離を航海できました。
魚もよく採れ、雨水も集まって
順風満帆とはこのことだと思います。
しかし、50日を過ぎた頃から
急に凪たり、また嵐になって
木の葉のように揺れたりしました。
魚も取れず、食料も
困った状態になってきました。
100日目には、少しずつ食べていた食料もなくなり、
アスカルは、つらいことになったと考えました。
その時、一番目がよい若者が
南に鳥が飛んで行くと叫んだのです。
アスカルは、
「鳥がいるのは、島が近い証拠
しかし、島から出るところか
島に帰るところかわからない。
どうしよう。
食料もない。
皆も疲れている、
これが最後の賭けだ。」
と考え
「南西に進路をとれ。
櫂をとって、舟を漕げ!」
と大声で叫んで皆に命令した。
しかし食べるものを食べていない皆の力では、
船足は、遅くなかなか進めませんでした。
夜も昼も寝ながら漕いで
1日目2日目が終わりました。
そして3日目の朝
空が明るくなってくると
一番目がよい若者が
「西に島が見えます。」
大声で叫びました。
アスカルは、
「進路を西にとれ。
不要な4隻を切り離せ。」
と命令しました。
島の周りは、海流が早く
昼になっても一向に島には、近づけませんでした。
アスカルは、島をじっくり見ました。
島の東は、断崖で 西は、なだらかな浜辺になっています。
東からでないと近づけないと考え
進路を北に取らせました。
そして最後の力を振り絞るよう言って
自分も、
一心に漕ぎました。
夕暮れの頃になって
急に潮の流れが変わり
島に上陸できました。
船を陸地に何とか上げ
ヤシの実を飲んでその日は、寝ました。

翌日の昼過ぎまで寝ていたアスカルは、
目覚め辺りを見ました。
木々の覆われた島には、
小川が流れていて
その河口の海には、
魚がやすで突けるほどたくさんいました。
アスカルは、
楽園に来れたことを、あらためて感じました。
それから皆と力を合わせ
家を作りました。
石を加工しいろいろな道具を作りました。
一年も経つと
前の島より豊かに過ごすことができました。

しかしアスカルは、
「このまま同じように人口が増え
木を切って畑や船を作ると
山が荒れてしまう。
山が荒れると魚が取れなくなる。
そうなると、
結局前の島と同じになってします。
この自然を大切にしてこそ、
我々の未来があるに違いない。」
考えました。
そこで部族の皆を集めて
「この島は、楽園だ。
決して前の島のようにこの島を
してはならない。
そのために、私の言うことを聞いてほしい。
第一に山の木を切ってはならぬ。
第二に人口を増やしてはならぬ。」
と言った。
部族の皆は、それに賛成し
質素に暮らしました。

島に着てから、
20年ほど経ったとき
アスカルは、この楽園のような島が
いつまでも続く方法はないかと
次のように考えました。
「私が生きている限りは、
皆は、私のことをよく聞いて
教えを守ってくれているが、
私の死んだ後この教えが守られると保証がない。
何かいい方法は、ないだろうか。
前行ったことのある島に
族長の石像があった。
私の石像を作って
村の前に置いておけば
皆は、その教えを忘れないだろう。」と。
そこでその日から
アスカルは、石像を作りました。
大きさは、50cmぐらいの高さです。
頭だけを大きく作って
目を大きく作りました。
出来上がると
皆に私の死後は、
この像を見て私のことを思い出し
私の教えを決して忘れないように言いました。
それからまもなくアスカルはなくなりました。

その死後300年の間は
アスカルの教えを守って
質素に暮らしていました。

しかし、300年経ったある年
族長の中に少し大きな石像を作るものが出てきました。
そうなると競って大きなものを作るようになり、
どんどん大きくなってきました。
石を採るため
山に入りまた山から運び出すため、
木を切ったりしてしまいました。
より大きくなって
15mもあるものを
切り出そうとしたそうです。
700年も経つと山は、すっかり禿山になり
海も魚が取れなくなってしまいました。
人々は、前の島と同じように争い殺しあいました。
前の島のときは、ほかの島にもいけたのですが、
孤島のこの島は逃げ場もなく
最後の一人になるまで争い
そして
突然無人島になってしまいました。



この話は、ある事実に基づいて作られていますが
フィクションです。


2006年08月31日(Thu)▲ページの先頭へ
アスカルの童話 犬猿の仲

アスカルの童話 犬猿の仲

昔々ある所に、おじいさんがいました。
おじいさんは、田んぼを耕し
畑で野菜を作り
柿を作っていました。
実りの秋が来ると
山から たぬき・いのしし・しか・サルが降りてきて
おじいさんは、食べられないように
毎日戦争のようでした。
それで、おじいさんは、犬を飼い始めました。
犬の名前は、アスカルと名づけました。
アスカルは、その年の秋から大活躍し
おじいさんは、家にいても
山からの動物を追い払ってくれました。

  ある春の のどかな昼下がり
アスカルは、おじいさんの家の庭で
日向ぼっこをしながら
ゆっくりと寝ていました。
今は、田んぼや畑に何もないので
アスカルの仕事は、全くありません。
アスカルは、目を閉じていましたが
何か山から下りて来た気配を感じました。
しかし何も 盗られるものがない今
「わざわざ威嚇する必要もない」
それでじっと寝ていました。
その動物は、じょじょに家に近づいてきました
アスカルは、片目を少し開け
その動物を見てみました。
まだ子供のサルのように見えました。
「まだ若いサルだな。
もう少し様子をみよう」
と心の中でつぶやきました
しかしゆっくりですが
サルは、近づいてきます。
アスカルは、気配からもう威嚇したほうが
良い距離になってたのではと思いました。
それで威嚇しようと立ち上がろうと思いましたが
長いあいだ 丸々で寝ていたので
すぐに立ち上がれません
そのほんの瞬間に
サルは、アスカルの眼前までやってきたのです。
アスカルが立ち上がろうと
目を開けたそのとき
もうその顔の前に
サルがいたのです
アスカルは、びっくりしました。
牙をむいて威嚇するのを忘れてしまいました。
サルをまぢか見ると
なんと可愛いことでしょう
それに子ザルならなおさらです。
アスカルは、立ち上がろうとするのを
やめました。
アスカルは、横になってあくびをしながら
伸びをしました。
子ザルは、アスカルに横で
日向ぼっこをしたり
おじいさんの家の庭に置いてある
車や桶などで遊んだり
時には、アスカルの背中を
ノミトリをしたりした後
いつの間にか山に帰って行きました。

そんなことが初夏にかけて何度かあった後
子ザルは、もうこなくなりました。

暑い夏が過ぎ
実りの秋が来て
アスカルの仕事が始まりました。
田んぼや畑に今年は、たくさん実り
山から下りてくる動物も
本当に多い日々でした。
サツマイモを盗りに来たイノシシと
大格闘し追い払ったものの
腹にイノシシの牙が当たり
けがをしたことがあります。

秋も終わりになり
アスカルが守らなければならないものは、
もう庭の柿だけになっていました。
おじいさんのこの柿は、
とても甘く
町で売ってその年を越していました。
柿を取りにくるのは、
木に登ることができる
サルです。
その年のサルは、
群れで
波状的に柿に襲い掛かりました。
昨年よりその数と時間は、長く
アスカルは、3本の
柿の木の周りを回って追い払っていました。
サルを木に登らせると
アスカルの負けになるので
アスカルは、もうへとへとになるまで
走っていました。
それを見たおじいさんは、
「早く収穫したほうがよさそうだ」
と考え2本の柿を全部収穫し
町に売りに行きました。
その日もサルは来襲し
まえにもましての勢いです。
柿の木が一本になっていたので何とかアスカルは、
守れたくらいです。

翌日まだ日も明けきらぬうちに
山から何かが下りて来た気配を感じたアスカルは、
柿木に向かいました。
一匹だけサルが降りてきたのです。
「今日は、一匹だけ
まだ若いサルだな。
あのサル見覚えがあるぞ。
もしかして春に来た子ザルではないだろうか。
子ザルだったとしても
おじいさんが大事にしているこの柿を
渡すわけには、いかないぞ」
と考えました。
若いサルは、ゆっくりと柿木に近づきました。
アスカルは、もう威嚇しなければならない距離になったので
牙をむいて
「これ以上近づくな
さもないと容赦しないぞ」と吠えました。
若いサルは、
「私の話を聞いてください。
これ以上近づきませんから。
私の母は、病気に。なってしまいました。
とても重病です。
群れの長老は、
『明日をも知れぬ重病だ。
しかし今は柿が熟れる時期
柿を食べればきっとよくなる。』
と言ったのです。
それを聞いた群れのボスが
群れ全員を動員して
柿を盗りに来たのです。
アスカルさんごめんなさい。
しかしボスは、私に
『まことに悪いが
あの犬は俊敏でとても
われわれの力では、
柿を取ることができない。
すでに3匹のサルがケガをした。
柿は、もうあきらめてほしい』
と今朝私の母のところに
いいに来たのです。
しかし母は、息も絶え絶えです。
母にもしものことがあったら
私は、生きていく甲斐がない。
アスカルさん!
私に柿を下さるか、
それとも私の命を奪うかどちらかにしてください。」
と言ってゆっくりと柿に近づいてきました。
これを聞いたアスカルは、
「牙をむいて脅かしても無理だ
このサルは、本気で
柿のために命を捨てる覚悟に違いない。
しかし私は、犬でおじいさん飼われている。
飼い主に忠を、尽くすのが犬の役目
しかし母を思うこのサルとの友情は、、、、」
アスカルは、なおいっそう牙をむき
飛びかからんとする姿勢をとりながら
まったく動かなかった。
サルは、ますます近づいてくる。
アスカルは、どうすればいいのだろうか。

その頃おじいさんは、
庭でただならぬ騒ぎを感じ
近づいてきていたのです。
おじいさんは、サルとアスカルが
激しく鳴いているのをみて
理由は、よくわからなかったけど
おじいさんは、柿の木から
よく熟れた柿を2個
そのサルに投げた。

アスカルは、柿が投げられるまで
まったくおじいさんの
気配を感じなかった。
しかし柿が投げられたことで
アスカルは、全身の力が抜けてしまい
へたり込んでしまった。

一方サルは、両手で一個ずつ
柿を持って山に帰っていきました。
山に入る時少しだけアスカルのほうを振り返り
「アスカルありがとう」
と言ったように見えました。

おじいさんは、サルを見送った後
アスカルの頭をなぜました。

すがすがしい朝でした。

2006年08月28日(Mon)▲ページの先頭へ
アスカルの童話 桃太郎とアスカル

昔々、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんは、芝刈りに
おばあさんは、川に洗濯に行きました。
おばあさんが川で洗濯していると、
上のほうから桃がどんぶらこどんぶらこと
流れてきました。
おばあさんは、
「おいしそうな桃じゃ
持って帰っておじいさんと一緒に食べよう」
言って
家に持って帰りました。
おじいさんが芝をたくさん持って
山から帰ってきました。
ゆうげを、終え
少し一服したおじいさんは、
台所の桃を見つけました。
「あの桃は、何じゃ」
とおじいさんは、おばあさんに尋ねました。
「お昼間 川で洗濯しているときに
流れてきたものです。
切って食べましょう。」
といって台所に行き
桃を切ろうとすると、
中から なにやら声が聞こえました。
おばあさんは、ゆっくりと中を開けてみると
中に小さな赤ちゃんがいました。
おじいさんは、桃から生まれたので
その男の子に、「桃太郎」と名づけました。
おじいさんは、桃太郎を本当に可愛がり、
慈しみながら育てました。
桃太郎が、6才のとき
おじさんは、病気で亡くなってしまいました。
しかしおばあさんは、ひとりで
桃太郎を、「末は、博士か大臣になる逸材」として
武芸を教え、学問を学ばせました。
時には、厳しく時には、やさしく育てられた。
桃太郎は、立派に15歳の春を迎えました。

ある日のこと おばあさんは、
桃太郎を呼び言いました。
「お前も立派な大人になった。
武芸は、もちろん学問もそれなりに習得した。
私が教えることは、もうない。
いつまでも、この家に止まり
博士か大臣の未来を、
夢にさしては、なりませぬ。
今こそ世に出て名を上げよ。
聞くところによれば、
鬼が島の鬼が暴れて、
朝廷も手を焼いているとのこと。
まずこれを平定し足がかりとしなさい。
明日にでも旅立つように。
途中で犬とキジとサルが待っているから
家来としなさい。
きっと役立つから。
博士か大臣になるまでこの家に
帰ってきては、決してなりませぬ。
わかりましたか。
桃太郎」
そう言うおばあさんの目は、
少し潤んでいました。
桃太郎は、これまでのことから、
このような日が来ることは、
覚悟していましたが、
突然の申し渡しに
心の中で大変うろたえてしまいました。
しかし、
「しかと承りました。
おばあ様 永い間ありがとうございました。
決して志半ばで家には、帰りませぬ。
お元気でお暮らしください。」
と思わず言ってしまったのです。
本心とは、まったく違ったことを言ったことを、
後になって悔いることになります。

翌日まだ日が明けきらぬうちに
おばあさんが作った黍団子を持って
家を旅立ちました。
「決して振り返るな」
と言うおばあさんの言葉通り
振り返らずに去っていきました。
おばあさんは、一日中その後を見送ったそうです。

桃太郎が鬼が島への道を歩いていくと
キジが待っていました。
キジは、勇気の象徴でしたので、
おばあさんの言ったように家来にしました。
もう少し行くと
猿がいました。
猿は、知恵の象徴ですので、
同じように家来にしました。
さらに進んで行きました。
しかしおばあさんが言った様に
犬が待っていません。
「おかしいなー
なぜ犬がいないんだろう。
おばあさんが うそをつくわけがないし、、、」
と考えながら進んでいくと、
道端で犬が寝ていました。
「あの犬かな、
少し違うような気がする。
犬は、忠義の象徴、
それなのにあの犬は、
それを感じられない。
目を合わせないように通り過ごそう」
心の中で考えて行こうとした時、
つむじ風が起きて、木の葉が飛び
それをよけようと
目をそらしたら、
犬と目が合ってしまいました。
この犬名前をアスカルと言います。
寝ていたアスカルも
風が起きて桃太郎が持っていた
黍団子のにおいが鼻に付いたので
目を開けてしまったのです。
食べ物のにおいに敏感なアスカルは、
突然お座りをして、
言いました。
「お武家様、よろしかったらお腰の黍団子を、
私にください。
あなたの家来になりましょう。」
桃太郎は、そこまで言うのは、
おばあさんと何かつながりがあるからに違いないと考え
黍団子を与えて家来にしました。

鬼が島に着くと
そっと鬼のすみかまで近づきました。
鬼は、全部で10人
屈強の者たちに見えました。
キジが
「直ちに攻めてしまいましょう。」
と言いました。
猿は、
「私たちの手勢では、劣勢です。
今ひと時待つべきです。
きっと鬼たちは、夕方になると、
ものを食らって酒を飲み
深酒になって寝込んでしまうでしょう。
寝入りばなを襲うのが寛容かと思います。」
と言いました。
桃太郎は、アスカルにも意見を聞こうと
見ましたが、すでにアスカルは、
横になって寝ていました。
「アスカルも待つ意見に賛成か
しばし待とう」
と桃太郎は、決めました。
それでキジを偵察に出して離れたところで
機を待つことにしました。

それから数時間が経ち
キジが帰ってきました。
「すでに鬼の連中は、
寝込んでおります。
今こそ一気に攻め立て、
全滅いたしましょう。」
とキジは、桃太郎に言いました。
「それは、いかがかと思います。
本気で攻めれば鬼たちは、
本気で反抗してきます。
ここは、静かに近づき
縄で一人ずつ縛り上げましょう。」
とまた猿が進言しました。
桃太郎がアスカルを見ると
縄の上で寝ていたのです。
「そうかアスカルも
猿の意見に賛成か
アスカルその縄を持って
付いて来い。」
と桃太郎が言いました。
突然言われたアスカルは、
何がなんだか分からないうちに
重い縄を持って桃太郎の後を付いていきました。

鬼に近づくと
手際よく
桃太郎と猿とキジは、鬼を縛って回りました。
アスカルは、縄を持って
言われるままに右に左に行ったり来たりしました。
すべての鬼を縄でぐるぐる巻きに出来たので、
桃太郎は、刀を抜いて仁王立ちになり
「鬼ども、起きよ!
我こそは、桃太郎なり、
その方らすべてを召し取った。
言うことを聞かぬものは、
この刀の露となるか。
返答は、如何!」
と名乗りを上げました。
鬼たちは、その声に目が覚め
「しゃらくさい、
何を言うか」
とひとりの鬼が言いました。
言い終わるが方が早いか
キジが鬼の頭を突っつくのが早いか
その鬼を懲らしめました。
「やめてくれ」と鬼は、叫びました。
桃太郎は、やめるようにキジに言って
「改心して悔い改めるのなら許そう
盗んだものを村人に返し
田畑を耕して迷惑を掛けぬ様努めるか。」
と鬼に言いました。
「決してこれからは、悪いことはいたしません。
平和に暮らします。」
と鬼たちは、言いました。
桃太郎は、鬼たちに二心がないか見抜けなかったので、
誰かをここにおいて見張らせなければならないと考え
猿、キジ、アスカルを見ました。
そうしたらどうでしょう、
もうすでにアスカルは、
鬼の住処の一番上座に寝ていたのです。
桃太郎は、アスカルは、
ここにとどまる覚悟が出来ていると考え
「鬼たちよ
村人に返し、田を耕した後のことは、
我が臣下のアスカルに聞くように
決してアスカルの言うことを聞かぬ様なことがないように
もし聞かぬことがあれば、
我が来て成敗してしまうぞ。」
鬼たちは、口々に
「アスカル様の言うとおりにさせてもらいます。」
と言いました。
それから桃太郎は、アスカルにここに とどまって
この地を治めるように言ってから、
夜が明けたのでその日のうちに
京へ出立した。

アスカルは、本当は、
おばあさんが言った犬ではなかったのです。
本当の犬は、ジョンといって
熊ほど大きくて
それなのにこまめに動く忠犬でした。
おばあさんがそんな怖い鬼がいる所に
弱そうなアスカルを連れて行くわけがありません。
しかし手紙を出したのが
遅く着き、ジョンは、走って走って行ったのですが
桃太郎と会えたのは、
桃太郎がその鬼が島を後にしてまもなくでした。

そのことを知った
猿は、桃太郎に
「困ったことです。
あのアスカルでは、
到底 鬼が島を治めることは出来ません
取って返して別なものを残してください。」
と進言しました。
しかし桃太郎は、
アスカルの落ち着いた様子を思い浮かべ
「当分アスカルに任せよう。
またキジに飛んでいってもらって
時々様子を見るのでよいでしょう」
と言いました。

鬼が島を平定したとの知らせは、
すぐに朝廷の耳に入り
桃太郎を呼び出し
各地を回って争いを収める役に任じました。

この後桃太郎とその臣下は、
数々の手柄を挙げ、
20年後には、
桃太郎は、太政大臣に
猿 キジ ジョンも一国一城の領主となりました。

桃太郎は、太政大臣になった年に
20年ぶりに我が家に帰りました。
しかしすでにおばあさんは、
この世には、いませんでした。
20年前に旅だったあの日が
今上の別れだったのです。
桃太郎は、その後職を辞して
各地を見て回ることにしました。

キジの治めてる国は、
もちろん争いは、ありませんが、
人々は、何かにつけて口論しあっていました。
猿が治めている国は、
同じく争いは、ありませんが
人々は、理屈っぽくてゆとりがありません。
ジョンの治めている国は、
礼儀正しくいいのですが、
何か無味乾燥な感じがしました。
最後に一度だけ臣下となって働いた
アスカルが治めている鬼が島
今は、富島と言いますが行ってみました。
富島では、人々は、ゆったりと生活し
仕事がないときには、横になって
寝たり読書をしたりおしゃべりしたりしていました。
村人に桃太郎は、
「ゆったりした島ですね。
どうしてこんなにゆったりしているのですか。」
尋ねました。
村人は、口をそろえて
「それは、アスカル様のご意向です。
私たちは、アスカル様の言うとおり、
田んぼを耕した後は、
何もせずゆったりとすごしているのです。
これと言ったことは、何もしません。
生きるのに必要なこと以外は、
アスカル様はしてはならぬと仰います。
みんなは、幸せです。」
と言うのです。
これを聞いた桃太郎は、
うれしくなってアスカルに会いに行くことにしました。
アスカルは、もうすでに死んでしまって
今は、孫があとを継いでいました。
アスカル3世が桃太郎の前に出てきて
お座りをした後
「桃太郎様のことは、
おじいさんからいつも聞いていました。
いつかはこちらに戻られるから、
そのときには、
ゆったりとお迎えするように聞いております。
まずは、横になってください。」
と言いました。
この富島では、
人が訪ねたときは、
寝てお迎えし
寝てお話しするのが決まりだったのです。
どのような話でも
寝て話すと争いになることは、
まずないだろうと言うことから来ています。

桃太郎は、その後のことを
アスカル3世に話しました。
アスカル3世は、
「時々、キジがやってきて
桃太郎様のことは、知っていたようです。
アスカルは、
『桃太郎様は、
大変じゃのう、もう少しゆったりしてもいいのに』
と言ってました。」と言いました。

桃太郎は、
この20年間の戦いに明け暮れた日々を思い起こし
アスカルの言うように
もう少しゆったりとすごしていれば
おばあさんとも暮らせたものを と考えました。

その後アスカルの子孫は、
各地に朝廷より行くように命じられ、
日本全国平和な日々が続いたそうな。

よかったね。

この話しは、フィクションです。
また童話桃太郎は、まったく違った話になっています。
ご注意ください。

アスカル評;
 とてもいい作品だね。
 今後もお父さんがんばりなさい。
 特にアスカルのやり方が良いとは、
 眼の付け所がよい。
 なかなか教訓的な話になっていてよろしい。


2006年05月09日(Tue)▲ページの先頭へ
アスカルの童話

昔々、あるところにおじいさんと、愛犬のアスカルがいました。
アスカルは、とても可愛い犬でしたが、高いところは、嫌いでした。
人間で言えば高所恐怖症、
何ですが、、、

おじいさんの家には、ロフトがありました。
おじいさんは、ロフトが子供の時から好きで、
ロフトにいつも上がっていました。

アスカルは、いつも下から見上げるだけでした。
ある時、アスカルは、
「おじいさん、いつもロフトで何をしているのですか。」
と尋ねました。
おじいさんは、
「アスカルも上がればいいのに、、、」
と答えました。
「怖いー」とアスカルは、言いました。

アスカルは、ロフトって何だろうと、
ヤフーで検索しました。
そしたら、「ロフト」(有名な雑貨屋さん)がでました。
そうか、上に雑貨屋さんがあるんだ。
どんな物があるのかな。と不思議に上を見ていました。

ある時おじいさんが、ロフトに上がるのを見て、もう無性に上がりたくなりました。
「おじいさん、ぼく上に上がりたいんだ。お願いだから抱いて連れって。」
とアスカルは、例の懇願するような顔でたのみました。

おじいさんは、アスカルにたのまれると断れないので、重いアスカルを持ってロフトに上がりました。
「アスカル上がったよ。ここがロフトだよ。」といいました。
アスカルは、高いところは、恐いので目をつむっていました。
そーと目を開けてあたりをアスカルは、見ました。
「あれ!雑貨屋さん何かないじゃないの。
あるのは、パソコンと本がたくさんあるだけ。
そんなに珍しいものもないのに何故おじいさんは、ロフトが好きなんだろー」
と考え込みました。
おじいさんの隣で伏せておじいさんを見ました。
おじいさんは、楽しいそうです。
そんなおじいさんを見ていたアスカルも
なんだか楽しくなっていました。
アスカルは、何故かふるさとに帰ったような
不思議な感覚に襲われたのです。
「これは、どうしたことか。
何故だろう、、、
何か不思議な感覚だ。」
と心の中で考え込みました。
都会育ちのアスカルなのに、
ふるさとに帰ったような、
あるいは、子供の時に兄弟の犬と母犬と一緒にいるような、
感覚です。

アスカルは、その時はっと感じました。
「そうだこのロフト、
犬が本能的に巣を作る時の、
土のくぼみのような、
暖かさがあるんだー!!
それは、このロフト特有の斜めの天井、
少し狭い空間、
そしてロフトに開けられた天窓からの光、
それらが、ぼくの本能の中にある、
巣への郷愁をよびさますのだー!!!」
と、悟ったのです。
そんなことを思いながら、
おじいさんを見ていると、
「おじいさんもきっと本能の中の、
巣を思い出してロフトにいる時は、
たのしくしているのだろう。」
と思いました。

アスカルは、安心しきった様子で、
おじいさんの隣に寝ていました。
アスカルがそんなことを悟ったとは、知らないおじいさんは、
とても満足そうなアスカルを見て、安心しました。


2006年01月12日(Thu)▲ページの先頭へ
アスカルの童話

アスカルとおじいさんの運命は、どうなるのでしょう

ある日おじいさんは、
浜辺を歩いていると、
子供たちにいじめられている一匹の犬を見つけました。
かかわりになりたくなかったので、おじいさんは、
目を伏せて通り過ぎようとしました。
しかし、
その犬は、悲しそうな目でおじいさんを見ました。
目と目が合ってしまって、
おじいさんは、かわいそうになりました。
子供たちにお金を上げて、その犬をつれて帰ろうとしましたが、
おじいさんを引っ張ったので、おじいさんは、転けて
その犬は、駆けてどこかに行ってしまいました。

おじいさんは、痛かったし、悔しくなりました。
「せっかく助けたのに、恩を仇で返すとは、なんと言うことか。
犬畜生にも劣るぞ」と思いました。
でも、「犬畜生だから仕方がないか。」
と思い返して家へ帰りました。

それから何日かたち、おじいさんは、
そのことを忘れてしまいました。
ある日のこと、
おじいさんが、家を出かけようとすると、
一匹の犬が家の前にいました。
犬は、
「私は、アスカルと言います。
先日は、私を助けてくださってありがとうございました。
あのときは、驚いてしまい、引っ張ってすみませんでした。
犬の国の女王様の所に帰ったところ、
『恩を返さないのは、人間にも劣りますよ。
早く行って恩返しをしてきなさい。』
と言われてしまいました。
おじいさん、何なりと私にお申し付け下さい。
最善を尽くして恩返しします。」と言いました。
おじいさんは、犬がしゃべったので、ビックリしました。
驚きのあまり声が出ませんでした。
それを見たアスカルは、
「ビックリしなくてもいいです。
私は、女王様の力で少しの時間だけ
人間の言葉を話せます。」
と言いました。
おじいさんは、「なんと言うことか。
別に恩返しなどいりません。
犬の国とやらに帰ってもいいよ」と言いました。
アスカルは、
「それでは、人間にも劣ります。
是非私に恩返しをさせてください。
そうだ私をおじいさんの番犬にしてください。
きっと役に立ちます。
何もいりません。
朝と晩の散歩と、ドックフードと、少しのおやつ、
それと時々美味しい物をくだされば、、、、」
と言いました。
おじいさんは、眉を少し細めながら、
「それだったら普通の犬じゃないか」
と心の中でつぶやきながら、
こんな犬に関わりを持ったら
ひどいことになるかもしれないと思いました。
それで、おじいさんは、
「本当に私は、恩返しなどいりません。
早く帰って。」と言いました。
しかし、アスカルは、さっさとにおじいさんの庭に入り込み、
丸丸になって寝てしまいました。
おじいさんは、そんなアスカルを見て可愛いと思ってしまったのです。

そんなこんなで、アスカルは、おじいさんの所で住んでしまいました。

おじいさんは、アスカルを散歩させる時以外は、
アスカルを可愛いと思えるのですが、
散歩させる時は、おじいさんを引っ張ってひどい目に遭うのです。

教訓:犬を助ける時には、注意しましょう。


本当にアスカルは、可愛いのですが、、、、、、、、、、、

2005年12月18日(Sun)▲ページの先頭へ
アスカルの童話

風が強くて本当に寒い一日でした。
寒いのは、大嫌いですので、家の中にいたいのですが、
そんなわけにもいきません。

今日は、うろうろ仕事をしました。
(うろうろ仕事とは、関西の方言でとりとめもない小間切れの仕事という意味です。)

それで今日は、久しぶりにアスカルの童話を書いてみようと思います。


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2005年08月28日(Sun)▲ページの先頭へ
アスカルの童話書きかけです。

昔々、あるところにおじいさんと、愛犬のアスカルがいました。
アスカルは、とても可愛い犬でしたが、高いところは、嫌いでした。
人間で言えば高所恐怖症、
何ですが、、、

おじいさんの家には、ロフトがありました。
おじいさんは、ロフトが子供の時から好きで、
ロフトにいつも上がっていました。

アスカルは、いつも下から見上げるだけでした。
ある時、アスカルは、
「おじいさん、いつもロフトで何をしているのですか。」
と尋ねました。
おじいさんは、
「アスカルも上がればいいのに、、、」
と答えました。
「怖いー」とアスカルは、言いました。

アスカルは、ロフトって何だろうと、
ヤフーで検索しました。
そしたら、「ロフト」(有名な雑貨屋さん)がでました。
そうか、上に雑貨屋さんがあるんだ。
どんな物があるのかな。と不思議に上を見ていました。

ある時おじいさんが、ロフトに上がるのを見て、もう無性に上がりたくなりました。
「おじいさん、ぼく上に上がりたいんだ。お願いだから抱いて連れって。」
とアスカルは、例の懇願するような顔でたのみました。

おじいさんは、アスカルにたのまれると断れないので、重いアスカルを持ってロフトに上がりました。
「アスカル上がったよ。ここがロフトだよ。」といいました。
アスカルは、高いところは、恐いので目をつむっていました。
そーと目を開けてあたりをアスカルは、見ました。


2005年08月24日(Wed)▲ページの先頭へ
愛犬アスカルの童話

はしれ!アスカル

昔々ある国におじいさんが、
愛犬のアスカルと一緒に住んでいました。
その国の王様は、疑い深い王様で大臣やお妃様まで、
牢屋に閉じこめていました。

ある日、おじいさんの友達も牢屋に入れられたので、
おじいさんは、王様の所へ行きました。
おじいさんは、「友達は、わるい事をしてません。
人を疑っては、いけません」と王様に言いました。
王様は、「おまえは、人を信じる事が、できるのか」と強い調子で言いました。
「はい」とおじいさんは、大きな声で言いました。
「それなら、おまえは、友達の代わりに牢屋には入れるのか」と尋ねました。
おじいさんは、即座に「入る事が出来ます。」と答えました。
「そうか、それなら、おまえの一番大好きなものは、何か」と聞きました。
おじいさんは、「アスカルです」とアスカルの方を向いて言いました。
「それなら、アスカルに命じる。
今から、あの恐山に上って山の上に咲いている花を取ってこい。
あしたの日が沈む時までに取ってこい。
もし間に合わないなら、おじいさんは、永久に牢屋に入れておくぞ」
とアスカルに向かって急に大きな声で言いました。

アスカルは、心の中で「何でそうなるの????」と思いました。
でも大好きなおじいさんのためだから、行ってみるか。
恐山には、一度ハイキングで行った事もあるし「大丈夫かな」と思いました。
アスカルは、「ワン」と一声鳴き恐山に向かって走り始めました。
アスカルは、その日の夕方には、恐山の頂上に、来ていました。
そこで花を取って首輪にしっかりと付けて帰り始めました。
暗くなった山道は、少し怖かったけど、アスカルは、走りました。
しかし、そのときアスカルは、ぬれた山道で足を滑らせて、
谷底に真っ逆さまに、落ちていきました。
アスカルは、「アレー」と叫びながら川の中にドブンと落ちました。
アスカルは、必死でもがきながら、犬かきで、水面にでて泳ぎました。
どれくらい泳いだことでしょう。
アスカルは、すっかり疲れて、水の中を漂っているました。
心の中で「もうだめだ。疲れた。このままでは、約束の時間までに、花を持っていけない。
神様、助けてください。」と叫びました。
そのとき、アスカルは、何かにコツンと当たり、目を覚ましました。
目を開けると、向こうに朝日が昇っていました。
アスカルは、岸に上って、ブルブルと水を切りました。
まだ、街までは、だいぶあります。でもアスカルは、もう疲れて一歩も歩けません。
川岸に、へたり込んで、ぐったりしてしまいました。

そのころ、おじいさんは、王様の前にいました。
王様は、「アスカルが帰ってくると思うのか。おまえは、信じているのか。」
とおじいさんに聞きました。
おじいさんは、「信じています。アスカルを信じています。」
「本当か?もう昼を過ぎたぞ!犬の足ならもう着いたとしても、おかしくは、ないぞ。本当に信じているのか?」
と王様は、疑いの目でおじいさんに言いました。
おじいさんは、大声で「アスカルを、私は、信じます!!」と自分に言い聞かせるように言いました。

この頃、どれくらい寝ていたでしょう。アスカルは、夢の中でおじいさんの叫びを聞いたのです。
アスカルは、立ち上がり歩き始めました。
街に向かってよろよろと歩き始めたのです。
アスカルは、疲れていたけど、足が止まることは、ありませんでした。
もう街が見えました。そして城が見えました。
でも太陽が沈みかけて西の空を真っ赤にしています。
アスカルは、走り始めました。そんな力がどこに残っていたのでしょう。
アスカルは、力強く走り、城の中に駆け込みました。
そうまさに、日が沈んだその時です。

王様を始め、城の誰もが、アスカルは、帰ってこないと思っていたので、
疲れ切って、倒れ込んだアスカルを、見たすべての人々は、一瞬静まりかえり、
その後、大きな賞賛の拍手と歓声を、出しました。

王様は、その場に倒れ込んだアスカルに駆け寄り、涙を流しました。
「わしが、わるかった。皆に迷惑をかけた。
すべてのものを、牢から出し自由にするのじゃ。」と王様は、言いました。

これを聞いた人々は、アスカルに駆け寄り、アスカルを抱いて、いつまでも踊ったそうです。

翌日、おじいさんとアスカルは、たくさんのおみやげを王様にもらって家に帰りました。
おじいさんは、アスカルに言いました。
「アスカル、私は、わるい人間です。
アスカルが帰ってこないのでは、ないかと一瞬思ってしまった。
アスカル!私を、蹴ってくれ!」
それを聞いたアスカルは、
「いえ、僕こそわるい犬です。もう帰らないと、一瞬僕も思いました。
僕を、ネコニャンやって!」と言いました。

おじいさんとアスカルは、それから仲良く暮らしたそうです。



アスカル;わー!わー!涙!波!
     涙なしには、読めないワン
お父さん;わー!わー!涙!涙!
     涙なしには、読めないー
アスカル;名作そのもの アスカル格好いい!!
お父さん;そうだね。
アスカル;ところで、読者は、思うよ。
     最後の「蹴り」と「ネコニャン」て何か
お父さん;そうだね。説明しないとだめだね。
     「蹴り」とは、お父さんがアスカルを散歩させようとするとお父さんを蹴る行為
     「ネコニャン」とは、アスカルが子供の時、悪いことをしたときに、猫のように首を持ってつり上げる行為
      (「ネコニャン」は、アスカルが大きくなってからは、していない)
アスカル;「蹴り」は、お父さんに親愛の情を示すものでお父さんを、いやで蹴っているのでは、ないよ。
お父さん;そうかなーー???